まあ、その最後の一枚っていうのも――――…
「次何かしたら分かってんだろーな?」
「…わ、分かってるわよ。」
「意地でも笑え。」
と、脅しに近いどころか既に脅しだ。
頬の筋肉がひきつる感覚は捨てきれなかったが、私なりに精一杯健闘したと言えるだろう。
シャッターの切れる音がして、モニターに映された自分を見て思わず目を逸らしてしまった。
明らかにひきつった口角に、現在を生きる女子高生とは考えられないほどにカメラを睨むその双眼は最早自分でも恐怖した。
ガックリと肩を落とす私とは対照的に、高らかに声を上げて笑う千駿の映りは完璧だった。
「あはは!何コレ、イケメンじゃん。」
「五月蠅い…!笑うな馬鹿!」
それから、また無理矢理落書きというやつを一緒にやらされて。無事その機械の外に出ることが出来た。


