そして顔を合わせる度、今朝みたいに罵りの言葉や駄目出しから入るのだ。

私と同じ時間に来て、何をするんだと思うけど面倒くさいから聞かないしまず聞く必要もない。




「あ、おはようございます!」


私のトリップしていた意識は、そんな甲高い室内いっぱいに響いた声によって引き戻される。

ゆるりと見上げた声の主は、私と波の前へと小走りで駆け寄ってきた。




「おはよう、桃花ちゃん。」


桃花ちゃんとは、同じく保健委員の後輩の女の子。

挨拶を返した私と波に柔らかい微笑みを向ける彼女は、大きな二重の目にふわふわとしたロングヘアーがよく似合う。可愛らしい。


桃花ちゃんは私の前に立つと、そのキラキラとした瞳を向け。相変わらずの甲高い声で私の名前を呼んだ。