それを乱雑に持ち上げた千駿は中へ私を押し込み自分も入ってきた。
ほんの少し薄暗い店内とは違い、やけに明るすぎるライトの光に眉根を寄せる。
何時の間にかお金を入れたらしい千駿は、画面をタッチして操作を進めていく。
溜め息を吐き出して見ているだけの私を振り返った千駿は、少しムスッとした顔をし私の肩を掴み引き寄せた。
「はい、さっさと背景選んで真子。」
「…えー…、じゃあこれとこれ。」
「ん。」
シンプルな無地の色の背景を選択した私に、千駿は満足げな笑みを浮かべ画面から顔を離し数歩下がった。
それに伴い私も数歩千駿に並ぶよう下がり、画面を睨み付けた。
カメラの下に設置されたカメラのレンズが、キラリと光る。
モニターには私と千駿が映っている。
が。
千駿は鼻から下しか映っていなく、少し膝を折って屈んでいた。


