そしてそれは、私を守るという背負う必要のない責任感に繋がってしまったんだと思う。
これは、あくまで私の予想だけどきっと間違ってはいない。だから、か。
千駿の気持ちを真っ直ぐに受け取れずに、「これは違う」と思ってしまう。
第一、私には希月さんがいる。彼がいたから私は今こうして生きている。どんな過去であろうと、希月さんを無視して生きていくことなんて私には出来ない。
「千駿、……無理して、私の傍にいようとか思わなくていいから。」
「…は？」
ツラツラと口から出た言葉に自分でも驚いたが、頭上から聞こえた怪訝を含んだ声色に私は何を言っているんだと焦燥した。
何時の間にか落ちていた視線を弾けたように持ち上げれば。
「俺、真子が好きって言ってんじゃん。」
