「それは、言わないけど…。クラス中が多分聞いてると思う。」

「………。」

「ち、千駿ちゃんと怒っとくから!そんなに肩落とさないで…!」



武居くんのヘコみように私まで肩が脱臼しましたってくらいうなだれそうだ。


……千駿、お前はいつか地獄を見るだろう。いや、私が必ずお前に地獄を見せてやる。



そんな物騒なことを考えていれば。授業開始のチャイムが校内に響き渡った。正直、悪魔に対しての苛々が治まらないから授業に身が入らなかった。




――――あっと言う間に時間は過ぎ、お昼休み。


波と久しぶりに食堂で昼食をとっていた私の肩を誰かが叩いた。



ん?誰だ?と振り返れば、いつぞやの、あの真っ直ぐ射抜くような瞳が私を映している。

えっと……確か、名前………?




「梅澤、真子ちゃん。」

「…あ、山瀬先輩…?」



そう、確か彼は文化祭実行委員長の彼だ。