ブラウン・アイズ

「!」


なんともいえない感じがした。


分からなかった問題が解けたときのような、

なんともいえない感じ・・・




「階段の下の、普段人が通らない技術室は?」





「!あそこか!…そうしよう!ありがと!」


「じゃあ早く行って!!チョコ持った?メモとシャーペンは??」


「持った。OK!大丈夫!」



ちらっと時計を見ると、深木が面談室に入ってから8分が経過してた。


「よしっ、絶対受け取ってくれるはずだからね!頑張って!!」


「うんっ」



郁ちゃんは走って階段降りていった。


ふぅ、と深呼吸をする。



すごい緊張してます…↓

友達に、あたしが深木に話しかけている所を見られたら。


・・・勘違いするよね…




それに実はあたし、深木と話したことは一度もない。





坂上さんの笑顔を思い浮かべる。

緊張であやふやに思い出しただけだったけど…


頑張ろっ。よしっ。



「よしっ」

あたしが小さく気合を入れたと同時に、

ガラッ・・・



ついに深木が面談室から出てきた。



「深木~」

あ……


深木は、あたしがためらっているうちに、

友達に連れて行かれて…。


隣のクラスに入って言っちゃった・・・