ブラウン・アイズ

あたしの運命ってそんなにかわいそーなモノなのー!?




ッズーーーン・・・・


「ほらっ、占いなんて役に立たないよっ。

 頑張れば希望見えるらしいしっ!ねっ!?」


郁ちゃんが必死であたしを元気づける。




頑張ればねぇ………






カラン。

ピーチティーの中の氷が溶けて、音を立てる。


外には桜が満開に咲いている。四月・・・





「はあぁ。普通の1年……いいなぁ」




「えぇっ、そんなことないってー!

 私だったら絶対、波乱万丈の人生がいい!」


ゼッタイ、のところにやけに力を込めて言う。





「3年になってもクラス一緒だといいね?」


(・・・・急に話変わったな)



今までクラスが離れても、なぜか郁ちゃんが

1番の友達だった。



今年もきっとそうなる。



「うん。もう3年かぁ。担任誰がいい??」



あたしはウッチーがいいな。




ウッチーこと内山先生は、

生徒に人気の30代の女の先生。


パワフルで、お笑いに詳しいのが人気の秘訣。





「丸山先生がいい!」


学校で1番イケメンの男の先生の

名前を叫ぶ郁ちゃん。






あたしの頭の中から、占い師さんの言葉は


キレイさっぱり消えていた。