ブラウン・アイズ

「み・ゆ~~~」



「なっ!なに!?」

さっと身構える。




「ひっどいなァ、身構えなくても~」


あたしのほっぺを突付く郁ちゃん。



「郁ちゃんがそーゆー声の時、
 ろくなことない!知ってるもん」





「ま、そーでもないよ。」


郁ちゃんは、腰に手なんか当てちゃってる。




「何!?今度は何・・・」





過去の郁ちゃんの悪行がそーまとーのように


(ところで、そーまとーって何?)

頭をかけめぐる。





郁ちゃんは、あたしをジトッとした目で見る。


「ちょっと…?何想像してるの」




「……山田さんの家の屋根に登って、

 バレて、半分引きずられながら逃げたこと」





「あのねぇ・・・」


郁ちゃんはあきれたような目であたしを見る。

でも事実だもん。小2の時のことだけどね…




「占い一緒にしてくれない?」


「へ」



「占いに行くの。4月2日」


「なんだ……まともじゃん。今日何日だっけ」



「失礼な~3月8日だよ」


「分かった。おっけー」



郁ちゃんは、「いぇーい」と言って、席に着いた。