ブラウン・アイズ

そうだった…


私はいつも・・・






今も無意識に坂上さんを目で追ってるから…





「坂上さんが好きなんだ」


声に出してつぶやく。






好き。坂上さんが好き。




(やっと気づいたね)


郁ちゃんは優しい目をしていた。








日野さんがテニスコートから出てきた。





「ね、美夢、それでも」


郁ちゃんが立ち上がりかけて言う。




「やっぱり深木が好きなら、

 いつでもライバルだからー!」





思わず笑顔になった。



郁ちゃん、大好き。






「交代ですっ」


坂上さんの目を見て、確信する。




・・・坂上さんも、大好き。