ブラウン・アイズ

その後、またメールが届いた。



『でも明日部活あるよー↓ 
 それに後だと印象付かないし…
 あと放課後、体育館裏はだめだって↓』




・・・これは聞き捨てならない!



私は猛烈な勢いで、

『じゃぁ屋上の近くの階段は?
 告るの遅くなっても絶対大丈夫!
 絶対嬉しい、チョコもらったら!!!』


と書いて送った。






♪〝ラーララーラー♪〝ララーラ


通常受信音。


『かっこいい(笑)
 屋上かぁ↑誰も使ってなきゃいいね♪』

われながらナイス・アイデアだった?(笑


…まぁ屋上ってよくある告白スポットだし。








良かったよね?

実は坂上さんにチョコ渡す機会は今日しかなかったんだけど。




坂上さんのことはすっごく好きなんだけどなぁ…

坂上さんにチョコ渡すなんてとってもできそうになかったし。



今年も誰にもチョコあげない。それで良かった?






部屋の窓から満天の星空を眺めてたら、

明日はバレンタインデーだな、って………



ドキドキして眠れない男の子が今世界中にいるのかなって思った。





そんなこんなで郁ちゃんの恋の悩み、聞きながら

バレンタインデー前日の夜はふけていった。