ひらりと梅の花びらが舞い落ちる。


3月だな……あたしはふと、そう思った。





「マジ!?深木、ジェットコースター乗れねぇの!?」

岸本がオーバーに驚く。






「うん」


深木はちょっと顔を赤くしながら言った。





「だって、深木、お別れ遠足で!
 
 ドラゴンコースター乗ってたよね」



由香ちゃんが不思議そうに聞く。





「うん。」



「まぁ、何だ、じゃあ、分かれるか」


岸本が、フォローした。




「えっ?」


あたしは自分の耳を疑った。





「そうだねー。乗れる人と乗れない人で分かれよ!」


由香ちゃんがすかさず身を乗り出して言った。




ちょ、ちょ待って!?


乗れる人と乗れない人って・・・






その……それ………その。



「じゃ、うちは岸本と行くから。バイバーイ♪」



由香ちゃんはあたしににやッと笑いながら、

岸本の腕を引っ張って行っちゃった。