カイトはここで秘策を使うことにした。
古ぼけたハンガーの底辺と両肩の斜めの部分を握って隙間を縮める。
そして丸く曲げ、引っかかる部分も曲げてとにかく隙間を少なくした。
その作業に、またもやカイトは熱中した。
それらのハンガーはお持ち帰りくださいのところで遠慮なく大量に持ち帰ったものだから大丈夫なのだ。
できたハンガーの一つを逆向きに洗濯物を守るように竿に掛ける。
もう一個使用するのだ。
洗濯物の下から掛け、上に引っ掛けたハンガーと合体させる。
横風の徐々にずれていくのを防げるという戦法だ。
分らなくても支障はないので深く考えなくてよい。


