貧乏お嬢様と執事君!



「あの………」


「はい?」


高揚に触れていた主婦は若干うざったらしく振り返った。


迷惑そうな顔は、すぐに赤に染まった。


それもそうだ。


イケてる執事に呼びかけらるというシチュエーションに、この年で出会えるとは一切思ってなかったからである。


イケてる若者ならあり得るが、執事はさすがにありえないという訳だ。


「はっはい!なんでしょう!」


わたわたとパーマをかけた髪を直しながら主婦は言った。


目の前の美青年はためらう様にタイルに視線を落とす。


それが母性反応と乙女心をくすぐったのは言うまでもない。