貧乏お嬢様と執事君!



「………むむっ」


カイトは難問を目の前にしたような唸り声をあげた。


スーパーからは自分のものより小さな背がぎゅうぎゅうとおしくらまんじゅうをしている。


店からあふれ出るほどにぎわっているバーゲンセール。


これを見て眉をひそめない人間はいないだろう。


カイトの近くに転がっていたポテトチップスの袋が風に吹かれた。


足もとで砂が舞う。


カイトは本能寺を前にした明智光秀のように目をギラギラと輝かせ、ポケットに入れた黒財布を握りつぶした。