「春休みが終わってからかね。私、春休み中は忙しいから」
由姫華は長い脚を組み、上になった足に肘をついた。眠そうな顔をしている。
ごまかそうとしているのがわかったのだが、カイトはそれ以上何もいわなかった。
約束を守ってくれる、と信じるしかないのだ。
「………」
そんなカイトの様子を面白くなさそうに由姫華は見つめた。
恐ろしい未来が唐突に思い浮かんだ。カイトが離れていく未来。
それを振り払うために由姫華は強く頭を振った。
「………大丈夫よ」
これからは私が幸せになる番なんだから。
彼女は自分に言い聞かせるように呟いた。


