「レンって………ああ!あの由姫華についてた?」
呼び捨てにしていることから、井筒が由姫華を敵視していることが分かる。
「ああまぁな」
背を起こし、レンは2メートル近い身長で子供3人を見降ろした。
「………何をしに来たのかしら」
殺気を含んだ声音に、レンは面白そうにのどを鳴らした。
「んな敵対視すんなって。おれは別のお前らのこと、嫌いじゃねぇぜ?」
「こっちは大嫌いってあんたの主人に言っときなさい」
きつい視線で射抜かれても表情一つ崩さないレンを、井筒はちょっと尊敬した。
胸ポケットに入っていた黒いケースから一本煙草を取り出し加えてライターで火をつけ始めた。
ライターがなかなかつかないようで手こずっている。
「ちょっと何か言いなさいよ」
「ん………ガスがもうねぇんだ」
「あんたのことライターのことなんて他人の夢の話以上に意味がないのよ」


