貧乏お嬢様と執事君!



すべてを理解した椿野は状況を整理するために眼を閉じた。


カイトは自らの意思で妹、由姫華の元へと行ったのだ。カイトがそんなことするわけない、と言いたいところだが実際にそうなっている。


何らかの重い事情があったのかもしれないが鷹司を苦しめていることに変わりはない。


鷹司とカイトは絆より強いもので結ばれていたはずだ。


それが徐々にほどかれていったのか、カイトが解いたのかは分からない。


この状況を作ったのはあの阿呆執事だということだ。


「許せないわ」


ひどい味になっている湯が入っているグラスを握りしめた。


「お茶もろくにできない子なのよ?そんな子を放って自分だけ将来が確実な方について………」


ぶるぶると握っている手が怒りで震えている。