追ってきてくれるかと期待していた由姫華すら、神は見捨てたようだ。
とぼとぼと急に走り出したせいで痛む足をベッドの上に放り投げ、ぐちぐちと文句を垂れた。
ブルーで統一された部屋の中でそれは悲しいほど響く。
足をさすりながら、由姫華はベッドに倒れこんだ。
「なによ………叔父様の馬鹿」
お姉様も、と声を荒げて付け加えた。
カイトは自分の意思でお付きを許可したのだが、沙良のせいと思いこんでる由姫華にとって、もはや沙良はお姉様でも何でもなかった。
「………私が最も嫌いな奴の堂々のトップよ」
カイトの微笑みを思い浮かべながら、枕を抱きしめて疲れた体を休めた。


