踵を返し、彼女は駆けた。 カイトはそのあとを追おうとしたが、 「カイト君ー?洗濯物はできたかしらー?」 自分が抱えていた仕事を忘れていたことに気づき、慌てて声にはい、とこたえた。 由姫華が泣きながら走っていった方角を名残惜しそうに振り返りながら。 後ろから誰かが来るのを恐れるように何度も彼は振り返った。