手に入るものは何でも手に入った。
なのに、この執事一人の思いもつかめないのか。
「駄目よ!お姉さまはもういらない存在なの!貴方もすぐに縁を切られてしまうわ。だから私の執事になっていなさい。そうすれば………」
「いらない存在?誰のことでしょうか」
カイトは瞬きをした。
「お姉さまよ!」
「なぜそうなるのですか………?」
「それは、お姉さまがこの屋敷を出て行くからよ!」
ああ………といまいち意味を理解していないカイトは、眼を泳がせ、由姫華に低頭した。
「私にとって、沙良様はいらぬ存在ではありません。大切なお嬢様でございます」


