「冗談よ………」 あの私を偉いとほめてくれたカイトが、自分を捨てたなんて。 カイトならあの童顔でにっこりと笑って 「そうですよ。由姫華様のおそばにいるにきまってるじゃありませんか」 とささやいてくれるはずだ。 ドレスを着ているのにも関わらず、大股でカイトを探す由姫華の思いが通じてか、探し人は角を曲がったところにいた。 この広い屋敷で1分もかからず見つけることができるなんて奇跡としかいえない。 「カイト!」 背に追いすがるように由姫華はその執事の名を呼んだ。