貧乏お嬢様と執事君!



由姫華の初の感謝を軽く流し、享一郎は俯いている沙良の肩に手をかけた。


「学園?そこらへんの庶民が通うようなところでいいじゃない!」


「そういうわけにはいかん」


渋い顔で反論する。


「世間体というものがある。沙良はゼフィールに入れる」


「ふーん………だったら私はアメリカへ行きたいわ!」


どんな小さいものよりも姉より上等のものをほしがる妹を、享一郎は寂しい目で見た。


外れたか………と心の中で思ったのは定かではない。


しかしもしそうだとしても、自分の発言を消すことはできない。