女子生徒の一人は、ウキウキ気分を隠しきれず話しかけた。 「ねえ!なんで今まで招待してくれなかったの?」 「ちょっと………」 お嬢様とは思えない口ぶりに、一人が顔をゆがめた。 「ああ。うちんくボロいから。恥ずかしくて」 あはは、と苦々しく笑う鷹司に 「またまたー!冗談きついよ! 鷹司さんの家がそんなんだったらうちんくはどうなるのよ!」 謙遜が過ぎるお嬢様だ。 上品な笑い声たちは、そう思っていたに違いない。