「………うん。もちろんよ」 先に姉が答えた。 「私は選ばれた人間。これからの世界を支えていく女となるのよ」 じっとそれが真意か探るように見つめ、やがて享一郎は上の空の姉に視線をやった。彼女は難しい話になると現実逃避する癖があった。 「お前はどうだ?」 「………私?」 「そう、お前の答えだ」 姉はきょとんと瞳を丸くした。 「私の、答え?」 享一郎は深くうなずいた。