貧乏お嬢様と執事君!



その夜。


弾んだ笑みのまま帰ってきた鷹司を、カイトは沈んだ表情で迎えた。


「お帰りなさいませ………」


「どうしたの?元気ないけど」


鷹司は案じるような目でカイトをじっと見た。


それに気がついたカイトは慌てて無理やり唇の端を捻じ曲げた。


「なんでもございません!ささ、夕飯にいたしましょう!」


ちょっとの間鷹司は真意を探るような目つきでカイトを眺めたが、やがて


「うんっ!櫻子からケーキも貰ってきたし!クリスマスパーティーにしよ!」


その言葉に、カイトはぱぁっと笑みを顔中に広げた。


「承知いたしました!今夜は腕に振るいをかけて作りましょう!」


実際には冷蔵庫の中はすっからかんに近かったが、それでも見栄を張りながらカイトは台所へ駆け込んだ。


そんなカイトの背を、心痛めるように鷹司は見つめた。