なぜそこまで自分を気に入ったのかは不明だが、カイトは一つの事柄に確信を持っていた。
お嬢様と由姫華さまを会わせてはいけないと。
姉妹の感動の再会に水を差しに行こうとする己に顔をしかめながら、カイトは大講堂につながる吹き抜けの廊下をかけていた。
伯父の享一郎にも強く念を押されたことを思い出した。
『由姫華と沙良を会わせては行かんぞ』
『なぜでしょうか?』
享一郎は顎をなぜ、カイトをじっとりと眺めた。
『何でもだ』
『はあ………承知いたしました』
その時はわけがわからぬまま承知したが、今になって分かったような気がする。


