急なお誘いに、鷹司は眼をぱちくりさせた。


「パーティー?櫻子の家で?」


「ええ。そうよ」


椿野家で行われるクリスマスパーティーは、毎年の恒例行事となっていた。


大規模な会社ともなると他社のお偉いさんを誘い、自分の会社の自己アピールをしなければならない。


それに、椿野は鷹司を誘ったのだ。


「でも私、ドレスもってな」


「ドレスについては心配しなくていいわよ!ちょっとあなたが持ってるドレスは派手だから私のを貸すわ!」


必要以上に大きな声を出し、椿野は咳ばらいをした。