ブロック塀に片手を当て自身を支える。
「いやでも鷹司さんが自分から家のことを話していなかったな………」
彼女はうそをついていない。
ただ勝手に勘違いしていただけだ。鷹司グループの令嬢があんなところに体育座りをしてスペースを確保している家にだれが住んでいると思うか。
「きっと底なし沼より深い理由が………」
それしかない。
井筒は気合を背負いなおした。
「そうだ!彼女が実はあんな家に住んでいたらと言ってどうということなのだ!僕の熱き想いは変わらないぞ!むしろこれもいいかもしれないな。守ってあげたいという欲求が強まった!僕が結婚してあげなければだれが彼女を救ってやれると………!」
「あのすみません」


