貧乏お嬢様と執事君!



「お嬢様!」


思ったというのは、カイトの大声によってすぐ閉じられてしまったため、あいまいな表現しかできなかった。


さすがに突然声を張り上げられた鷹司まで硬直した。


手に取ろうとした次のせんべいがポロッと畳に落ちる。


「そこまでお教え差し上げられません………どうか、もうお帰りください」


「えっ?なんでだい?そんなにまずい事情でも………」


「お願いいたします!」


不本意な井筒は食い下がったが、優雅に土下座までされて食いつけるほど神経は図太くない。


渋々井筒は解ったよ、と言い鷹司が落とした煎餅を拾い上げた。