鷹司と執事の足が止まった時、彼はポツリとつぶやいた。 「………何かの倉庫かな?」 地震がきたら一瞬で崩れそうな小さな家。 壁はざらざらで砂糖を触っているよう。 屋根はかけている瓦で覆い尽くされ、ところどころに苔が生えている。 落ちそうだな、と悪い予感を思い浮かべていると ぐらっと傾くような音が聞こえた。井筒は反射的に飛びのき、地上に伏せた。 がしゃーんとガラスが散るような音とともに欠片を散らし、瓦は井筒がいた場所へ墜落した。 悪い予感ほどよくあたるものである。