しかし、はたりと気付いた。 男のぴっしりと決め込んだスーツに、寝ぐせのない髪。 それは執事の恰好だった。 悔し涙がうれし涙へと変わる瞬間だった。 「鷹司さんならあんな執事いたとしてもおかしくはないな………」 執事はネクタイをなおし、歩き始めた鷹司の後を静かについて行った。 井筒は執事と分かっていても鷹司と仲良さそうにしている執事に好感は持てない。 そこで目的を果たせばいいのに、何故かまた尾行劇を再び開幕した。