足跡がついたチケットを胸に抱き、鬱々と井筒が教室から出て行ったあと 「ねえ。やりすぎじゃない?櫻子」 鷹司がいさめるように椿野の肩に手を置いた。 「何がかしら」 無表情で椿野は鷹司に眼をやった。 それにおびえることなく鷹司は言葉を重ねる。 「なんでそんなに私のデート?を邪魔すんの?」 鈍いお嬢様でもデートという単語はわかるらしい。 「デートしたかった?」 うっと息をつめ 「興味はあるけどなぁ」 と正直に言った。 親友にウソをついたらロクな事がない。