だが。

「全く、迷惑な話だ」

照れ隠しなのか、本気でそう思っているのか。

龍太郎は吐き捨てるように言う。

「どういう基準で選んでやがんだ、選考委員の連中は。俺と小夜のどこがカップルなんだ?どう見たって赤の他人だろうに」

「……」

表情を曇らせる小夜。

「大体俺が女に現抜かす訳がねぇだろうが。女と付き合ってる暇があったら鍛錬するっての。今度戦ったら引き分けなんてオチは無しだからな」

「……」

その表情が徐々に強張っていく。

「この天神学園最強になるまで、女なんて相手してられるかってんだ、なぁ小夜?」