「何言ってるんですかっ!」

曇りそうになったアリスカの笑顔が勿体無くて。

眼鏡男子はアリスカの横をズカズカと通り過ぎながら言う。

「もし落選したら、それはアリスカさんの良さがわからない人達ばっかりだったってだけです!僕はっ…!」

振り向かない小さな背中。

その頭から、目に見えて湯気が立ち昇っていた。

「僕はアリスカさんに一票入れますよっ、当然でしょうっ?」