渡り廊下まで出た所で。

「でもさ」

クルリと身を翻して。

アリスカは眼鏡男子の方を見る。

風に掻き乱される蒼い髪。

その髪もそのままに、少し生意気そうに笑う目の前の少女に、眼鏡男子は見とれる。

「この際、美少女二十選に落選しちゃうのもいいかもね。そしたら周りからうるさく言われる事もなくなるし。あ、でも…」

生意気そうな表情が、急にナリを潜める。

「そしたら、もう私と一緒にいてくれなくなっちゃうかな…」