そんな中の一組に、学食窓際の席に座る二人も含まれていた。

妙な視線を感じ、何だかいたたまれない二人。

「だから中庭のベンチにしようって言ったのに」

ヒソヒソと言うアリスカ・テフレチェンコ。

「す、すみません…」

小柄な眼鏡男子は、その身を更に小さく縮こまらせる。

学食で昼食がてら、冬休みに出かける約束、その予定を話し合いたかったのだ。

が、こうも周囲の目があっては落ち着いて話も出来ない。

「行こ」

アリスカはスッと立ち上がる。

太陽の光を浴びて、透き通るような蒼い髪が輝く。

「別の場所で話そうよ」