銀髪を気だるげにボリボリ掻きながら。

「クラッ!どこのガキがしょーもない事でキャンキャン騒いでんねん!今何時や思てんねん!お前らどこの学校や!電話するぞ!」

完璧近所のオッサンである。

そんな芸人幽霊の視線に留まったのは。

「やだ…本当に出てきてくれた…」

きゅるん(お久しぶりの乙女化した音)

口元を押さえ、上目遣いの瞳を潤ませた龍娘の姿。

「あっかぁあぁぁあぁあぁぁんっ!」

即座に回れ右してクラウチングスタートの体勢をとる。

これはいかん。

天敵現る。

「何やねんこれ!どこのホラーやねん!『夜更けの学園にデレた中華教師が中庭に出没する』て!学園七不思議の一つや!てかあと六つ何やねん!何やねぇええぇえぇぇんっ!」

知らんがな。