百烈しりたたき…

された後はお尻が二倍に膨れ上がるし、超激痛。

昔の記憶が蘇る。

「わ、悪かったよじいちゃん、ちゃんと掃除するから」

すごすご引き下がる自分に少し情けなさを覚えたが、人間には踏み込んではいけない世界があるのさ、きっとそうさ。

「まったく!、聖木の周りもちゃん掃除しておくんじゃぞ!」

そう強く言うとじいちゃんは今度こそ自宅のほうに行ってしまった。

朝の日課の最後に掃除するのは聖木の周りだ。

と言っても、聖木は葉が枯れる事がないので殆ど汚れる事もなく、軽く掃くだけでいいのだが。

不思議な聖木。

一時的にこの町、八幡町の観光スポットになった事もある有名な木だ。

今は観光客が見に来る事も殆ど無くなってしまったが、うちの参拝が一時的に増えた時は、この木を見に来る客が多かった時だ。

しめ繩にお守りの貼紙。

何故か知らないがすごく厳重に守られている。

じいちゃんは特別な力を封じた木だと言っていた時があった。

ただ、何の力を封じた木なのかは教えてくれなかった。

俺は、一通り掃除を終えると道具を片付け家に戻った。