すると、瞬二は手を止めて、振り返った。 「何、泣いてんだよ?」 「だって、瞬二が冷たいんだもん」 昔は、もっと優しかったじゃん。 いつから、あたしをそんなに嫌いになってたの? 「冷たいのは、熱があって辛いからなんだよ」 「ホント?」 「本当。それにオレの気持ち、分かってないのは雫の方だからな」 瞬二は、ぶっきらぼうに言って、あたしを睨んだ。