~ヘンゼル視点~

「・・・・・・きて・・・・」
「お兄・・・起きて・・・・ださい」
「お兄様起きて下さい!」
「・・・・んっん~・・・」

眠い。とても眠い。
「お兄様!・・・起きないのなら・・・」
起きないのなら?

 「・・フフッ。」
そこで、ようやく目を開ける。
 「ギャ~~~~~~~~!」
すると、目の前には今にも
触れそうな綺麗な唇とナイフが
あった。

 「なっ何してんの!?」
「おはようございます、お兄様。
私はお伽噺でよくある目覚めの
キスをしようとしていただけ
ですが?」
「いや、普通男が女にする
ことだから!あとそういう場に
ナイフは要らないし、
そもそも俺達は兄妹だから!」
「では、ナイフをしまいます
のでお兄様が私にしてください。」

少し頬を赤らめながら言う我が妹。
 「だから、俺達は兄妹だから!!」

この、いろいろとぶっ飛んだ
少女の名はグレーテル・エルノイド、15歳。
俺の妹だ。
金髪碧眼の美少女である。
本当に美少女なのだが、
グレーテルは俗に言う
ブラコン&ヤンデレである。
しかも重度の。そのため友達が
あまりいない。兄としては
たくさんの友達を作ってほしい
今日この頃。

 「お兄様?早くしないと
入学式に遅れますよ。」

そうだった!
今日はグレーテルの入学式だった!