「あ゛あああああ!!!モテたい モテたい!!!」



俺は机に俯せになりながら叫んだ。



「モテたいって お前3年のお姉様方達からモテてんじゃねえかよ」


「モテてるって言うか可愛がられてるよな」


「ちくしょう!! この顔が この顔がいけないんだ!! ノォォォォォォォォ!!」



「てか こんな奴ほっといて早く帰ろうぜ 馬鹿が移る」



俺を無視して彰がカバンを持ちながら司に言った。



「ひでぇ!! 俺も帰る!!」



俺はカバンを持ち何気なく窓の外を見ると




ボトッ


俺は持っていたカバンをその場に落とす。



「うわっ!!何カバン落としてんだよ 大和!!」


「彰 無駄
今の大和に話し掛けても聞いちゃいねぇ」



「はあ?! おい!!大和!!」


ゴッ



「ぃっ…………てぇ…… 何すんだよ!!彰!!」



俺は彰に殴られた後頭部を摩りながら言った。



「大和がボーッとすんのがいけないんだろう」



彰の代わりに司が口を開いた。



「別にボーッとしてねえよ!! てかそんなんどーでもいい!! なあ、あの子って何組の誰だが分かるか?!」



俺はそう言ってさっきまで見てた方向を指さす。


「どーでもいいって………へえ~お前、さっきあの子達の事を見てたわけ… そりゃ人の話し聞けないわな」



彰は嫌みったらしく俺に向かって言う。



「ばっ…!良いから 質問に答えろよっ」


「てか どの子?」


「あの子 ……ってえぇぇぇぇぇ!!!」



俺がもう一度指さそうとした時、


「ぷっバーカ 大和が俺の方を向いた時に3人で歩いてったし」



………いなくなった後だった。