遠くなっていく足音…。
僕は少しホッとしたのと同時に、
更にモヤモヤした気持ちが増した。
あぁ、自分きっと熱があるんだろうな。
そうだ。きっと。
ヤバいな。大変だ。
ホントに……………。
大変……………。
って…、
そうじゃなくて…………………………
俺、ホントは
前川の事が
すきなんだ…。
この時僕は、認めたくない想いを
初めて認めた。
ホントはずっと前から分かっていたのに、
知らないフリをしていたんだ。
だって嫉妬なんてしたくなかった。
こんな見るからに大変な恋したくなかった。
でも、やっぱり前川を俺はすきになっちゃったんだ…。
