あの怪我は、牧野を見てて出来たんだ…。 どんどん自分の中で、モヤモヤとした気持ちが膨らんでいく。 今、保健室には時計の針が動く音と グラウンドから聞こえるわずかな喧騒… そして 自分の心臓の音しかない…。 そんな状態が何分か続いた。 すると、前川は立ち上がり 「よしっ!」と小さく言って保健室を出て行った。