「………はぁ~~~。」 「…ごめん」 「いや、怒ってないよ?怒ってないけど、 呆れる&笑えるよね」 「…うん」 「だってさ~、 好きな人に見とれててボールを見てませんでした。 それでキャッチミスして、打ち所が悪くて突き指なんて… お前はアホか」 付き添いの女子は笑いながら話す。 うん。それはアホだって俺でも思うな。 僕は彼女達の話を聞いて、そう思った。 というか、好きな人の話をするくらいだ。 きっと彼女達は僕の存在に気づいていないのだろう。 僕の存在を知らずに彼女達は話を進める。