「あ、悪ぃ。大丈夫か?ごめんな」
「ん、大丈……夫?
ん?あれ?」
急に体の力が抜ける。
「おい!マジで大丈夫か?杉浦!おい!」
あ、あれ。
頭がボーッとして、立てない。
「ん?どした?」
「いや、俺がちょっとぶつかっちゃって、そしたら…」
「うおぉい!倒れてんじゃん!大丈夫かよ!佑真!立てるか!?
ちょ、みんな、ちょい来て!!」
ヤバい、マジで立てない。
目までボヤボヤしてきた。
「佑真!」
「杉…ら!」
「お……ろ!」
「………!」
意識が朦朧としている中、みんなが呼んでいるのが分かった。
ヤバい、もう…、意識が……
そう思い、ついに意識が途切れる瞬間…
一瞬だったが
彼女の…、前川の…
幸せそうな笑顔が頭に浮かんだ気がした…。
