学校に着くと、教室には四、五人しかいなかった。 僕はかばんから、今日の授業で使うノートやら教科書やらを取り出して 授業の準備を始める。 すると、「ガラガラ」と音を立てて教室のドアが開き、汰一が 「佑真、おはよ。 何か今日早くね?」 と不思議そうに声をかけてきた。 「あぁ、ちょっとね」 「なにそれ。 あっ!そうそう! 今日の部活さ、コーチ来るって。 何か気合い入るよなっ!!」