「ほんと疲れるよな。
ダッシュメニュー。
何本やらせる気だよ」
そう言いながらも汰一は満更でもないようで、笑いながら顔をタオルで拭いている。
「ハハ。まぁ上手くなるためだし」
「そうだなっ!!
でも、気をつけないと。
今日だって一人熱中症になったんだし、体調不良で休む奴多いだろ?」
汰一はそう言って、指を折りながら体調を崩してしまった人の数を数え始めた。
僕はその汰一の声をなんとなく聞きながら、
水道の蛇口を思いっ切りひねって
めいっぱい口の中に水を 含んだ。
でも、この暑さのせいか水がぬるい。
それでも、水が飲めた休憩なのだからマシな方だ。
