ごめんなさい、お母さん。

もう、帰れないなんて言えなかった。


私は笑ってお母さんに手を振って、前を向いた瞬間に笑顔を消した。


確かに私は働きに出る。

でも、一般的な職業になるまでは人には言えないところに行く。


バスで揺られる事、2時間。


目的の場所に着いた私は、涙を――…捨てた。