全く寝られない夜が明けて、翌日。

今日は例の"見学会"。


『今日は粗相のないように。
このガラスケースの中に横並び一列だ』


あの人の野太い声が廊下に響いた。

私達の目の前には、ガラスでできた横に長い部屋があった。


静かに入ると、広さに驚いた。

寝転んでも全然余裕がありそう。


私は皆から痛い視線を浴びながら端に正座した。

明らかに額に巻いてある包帯を見ている。


私は深呼吸をして、静かに座っていた。