一週間の逃亡



「じゃーお母さんもう出てってよ二人で恋バナするからー」

「だから僕にはそんな人いないって…」


先生は結構本気で否定した

「あーやーしーい」

「やえちゃん…」

先生は困ったように笑う


「やえ!いい加減にしなさい!」

「けちー!じゃああたしもう寝る!」



「あんたは…やえ、ほんとにもう元気なのね?」

「うん」

「じゃあお母さん一回家帰るわね」

「はいはい、じゃーねー」

「はいは一回でいいの!」

「はーーーいーーー」

「のばしすぎよ」



くすくすと聞こえた

先生かと思ったら山田蒼だった


すごく優しい顔で笑っていた


自分のお母さんを思い出したのかな



その後お母さんも先生も部屋から出ていった

また後で先生にはっきり聞こうと思った